出張買取を始めるなら、まずブランド品を覚えよう。僕はこの順番がおかしいと思っています。
出張買取を始めようとしている人を見ると、ルイ・ヴィトン、シャネル、エルメス、グッチなど、最初にブランド品の勉強から入ろうとする人がかなり多いです。
買取店のホームページを見ても、前面に出ているのはブランドバッグ、高級時計、貴金属。
周りを見てもブランド品を勉強している。
そうすると、いつの間にか「出張買取をやるならブランド品を査定できないといけない」と思ってしまいます。
でも、本当にそうでしょうか。
みんながブランド品をやっているから、自分もブランド品から始めようとしていませんか?
僕なら、これから出張買取を始める初心者にブランド品から勉強させません。
ブランド品が悪いからではありません。
最初に覚える商材としては難しすぎるからです。
この記事で一番伝えたいこと
ブランド買取を始めたいなら、ブランド品の真贋を覚える前に「商品を特定して、相場を調べ、買取価格を決め、売り切る」という買取の基本を先に身につけた方がいいです。
ブランド買取から始めるのが普通になっている違和感
なぜ出張買取を始める人は、ブランド品から覚えようとするのでしょうか。
理由は分かります。
ブランドバッグは買取店の広告でも目立ちますし、1点で数万円、数十万円という金額になる商品もあります。
家電を何台も買い取るより、高額なバッグを1点買い取った方が効率よく見える。
ブランド品を査定している姿も「買取業者っぽい」です。
だから、出張買取を始めようと思ったときにブランド品へ目が向くこと自体は分かります。
でも僕が気になるのは、そこではありません。
一度ここを考えてみてください
ブランド品が初心者にとって査定しやすいから選んでいますか?
それとも、周りの買取業者が扱っているから選んでいますか?
ここはかなり違います。
「儲かりそうな商材」と「初心者が最初に覚えやすい商材」は同じではありません。
僕は出張買取を始める順番を考えるなら、利益額より先に、査定の難易度を見るべきだと思っています。
ブランド品は初心者が査定しやすい商品ではない
例えば家電なら、本体にメーカーと型番が書いてあります。
パナソニックの○○、ソニーの○○と商品を特定して、年式、状態、付属品を確認する。
同じ型番がいくらで売れているかを調べれば、販売相場までたどり着きやすい。
工具やゲーム機でも考え方は近いです。
もちろん故障や欠品などを見る必要はありますが、何を調べればいいのかが比較的分かりやすい。
ブランド品は少し違います。
同じブランド名が書いてあるからといって、それだけで査定できるわけではありません。
モデル、サイズ、素材、状態、年代、付属品。
さらに、本物なのかどうかという真贋の問題があります。
ブランド品から始めた場合
商品相場を調べる前に、そもそも自分が見ている商品を正しく判断できているのかという問題が出てきます。
型番商品から始めた場合
メーカー・型番・状態から商品を絞り込み、販売相場と買取上限額を考える練習がしやすくなります。
ここが大きな違いです。
初心者のうちは、販売相場を見るだけでも判断に迷います。
そこへ真贋まで同時に入ってくる。
僕はそれを見て、わざわざ難しいところから始める必要があるのかなと思います。
真贋を間違えると赤字だけでは終わらない
ブランド品が難しい理由は、単純に査定額を間違える可能性があるからだけではありません。
偽ブランド品を真正品として買い取ってしまえば、その商品は予定していた方法では販売できません。
さらに、商標権を侵害する模倣品の販売は、権利侵害の問題にもつながります。
つまり、ブランド品の真贋を間違えるというのは、
- 買取代金を失う可能性がある
- 予定していた販売ができなくなる
- 在庫として抱える可能性がある
- お客様とのトラブルにつながる
- 権利侵害の問題につながる可能性がある
ということです。
だから僕は、ブランド品を扱うなと言いたいわけではありません。
ブランド品を軽い気持ちで最初の練習台にするのは違うと思っています。
初心者が最初に覚えるのはブランド名ではなく査定の流れ
出張買取で本当に使う力は、ブランド名を何個知っているかではありません。
目の前の商品を見て、
→
→
→
→
→
この一連の流れを作ることです。
僕はこっちを先に覚えた方がいいと思っています。
出張買取は「商品に値段を付ける仕事」に見えますが、実際には買った後まで考えないと利益は分かりません。
例えば1万円で売れそうな商品があっても、5,000円で買えば必ず儲かるわけではありません。
送料が高いかもしれない。
付属品が欠けているかもしれない。
売れるまで時間がかかるかもしれない。
動作不良が見つかるかもしれない。
この判断を積み重ねるのが査定です。
先に作るべき土台
ブランド品を見分ける力より先に、買ってから売るまでのお金の流れを判断できる力を作る。僕ならこの順番で始めます。
僕なら最初は型番で調べやすい商品から始める
では、ブランド品ではなく何を扱えばいいのか。
僕なら最初は、商品を特定しやすいものから始めます。
| 商品 | 最初に確認する情報 | 初心者が練習しやすい理由 |
|---|---|---|
| 家電 | メーカー・型番・年式・動作 | 型番から同一商品を探しやすい |
| 電動工具 | メーカー・型番・動作・バッテリー | 商品を特定して相場比較しやすい |
| ゲーム機 | モデル・型番・付属品・動作 | 販売履歴を比較しやすい |
| ホビー | 商品名・型番・JAN・付属品 | 同じ商品を検索しやすい |
ここで勘違いしてほしくないのは、家電や工具なら失敗しないという意味ではありません。
家電なら故障があります。
工具ならバッテリーの劣化もあります。
どんな中古品にもリスクはあります。
それでも、商品を特定するための情報が見えやすい商材から始めた方が、査定の基本を分解して覚えやすいということです。
商品知識を増やすことが目的になると出張買取は始まらない
出張買取を始めようとしている人ほど、真面目に勉強します。
ブランド品。
時計。
貴金属。
骨董品。
カメラ。
商品知識を増やして、全部分かるようになってから開業しようとする。
でも、中古品って本当に種類が多いです。
全部覚えてから始めようとしたら、いつ始めるのでしょうか。
知識を増やすことと、買取ができることは別です
ブランド品について詳しくなっても、集客ができなければ査定する商品は目の前に来ません。電話対応ができなければ訪問にもつながらず、販売先がなければ買い取った商品を現金化できません。
ここが出張買取の面白いところでもあり、難しいところでもあります。
ブランドの勉強だけしていれば完成する仕事ではありません。
古物商、集客、電話対応、査定、本人確認、契約、運搬、販売。
全部がつながって初めて仕事になります。
だから僕なら、商品知識だけを何か月も増やすより、自分が判断できる商品に絞って小さく買取の一周を経験する方を優先します。
ブランド品を扱うのは買取の基本を覚えてからでいい
ブランド買取自体は、出張買取をやるなら覚えていく価値のある分野です。
実際にブランド品を売りたいお客様はいますし、対応できる商品が増えれば買取できる案件の幅も広がります。
僕が違うと思っているのは、ブランド品を学ぶことではありません。
一番最初に持ってくることです。
商品を特定して相場を見る練習をする
型番などから同じ商品を探し、販売価格ではなく実際に売れている価格を見る習慣を作ります。
買取上限額を自分で決める
販売手数料、送料、状態、故障リスク、必要利益を考え、いくらまでなら買えるのかを決めます。
買い取った商品を実際に売り切る
査定金額が正しかったのかは、買った瞬間には分かりません。販売して最終的にいくら残ったのかまで確認します。
対応できる商材を少しずつ広げる
買取の基本ができてから、ブランド品、時計、貴金属など専門知識が必要な商材を追加していきます。
この順番なら、ブランド品を勉強するときにも「このバッグはいくらか」だけではなく、
これをいくらで買って、どこへ売って、最終的にいくら残るのか
まで考えられるようになります。
それが買取業者としての査定だと思っています。
分からないブランド品を買わない判断も査定です
初心者の頃は、査定依頼が来たら全部値段を付けないといけないと思いがちです。
でも、分からないものまで無理に買う必要はありません。
僕は「分からない」と判断できることも査定力だと思っています。
せっかく依頼が来たから買う
査定根拠がないのに、断るのが申し訳ないという理由で値段を付けると、買取後に問題が出ます。
高く売れそうだから買う
販売価格が高い商品ほど、買取金額も大きくなります。利益額だけを見るのではなく、自分がその商品を判断できているかを先に確認します。
一部分だけ見て本物だと思う
ブランド品の真贋を、一つの刻印や一つの特徴だけで決めつけるのは危険です。自分で判断できない商品は、分からないまま買取価格を決めないことです。
買取業者だから何でも知っていなければいけない。
そんなことはありません。
むしろ、自分が分かる範囲と分からない範囲を把握している人の方が、大きな失敗を避けやすいです。
ブランド買取の始め方で一番最初に決めること
もし今からブランド買取を始めたいのであれば、僕ならいきなりブランド図鑑を開く前に、自分へこう聞きます。
先に確認する5項目
- 今の自分が相場を調べられる商品は何か
- その商品をどこで販売するのか
- 販売後にいくら残せば利益になるのか
- いくらまでなら買い取れるのか
- 自分が判断できない商品をどう扱うのか
これが決まっていなければ、ブランド品を100種類覚えても、まだ買取事業の土台はできていません。
反対に、この基本ができていれば、あとからブランド品を勉強したときに知識を実務へつなげやすくなります。
ブランド買取は「何から覚えるか」で遠回りが変わる
出張買取を始めるならブランド品から覚える。
それが当たり前のように見えますが、僕は初心者ほど逆だと思っています。
最初に必要なのはブランド知識ではなく、目の前の商品を特定し、相場を調べ、買取価格を決め、販売して利益を確認する経験です。
その基本を身につけたあとでブランド品へ広げればいい。
最初から難しい商品を選んで動けなくなるより、自分が判断できる商品から買取の経験を積んだ方が早いです。
ブランド品を知らないから、出張買取を始められない。
そう思っているなら、そこで止まらなくて大丈夫です。
商品知識を全部そろえてから始めるのではなく、今の自分が判断できる商品から始めて、実際の買取を通して必要な知識を増やしていく。
僕なら、その順番を選びます。
出張買取をゼロから始めたい方へ
ブランド知識より先に、買取の全体像を作ってください
出張買取は、商品を査定できるだけでは仕事になりません。
集客、電話対応、査定、買取価格の決め方、販売先までつながって、初めて利益が残ります。
僕自身が出張買取をやってきた中で使ってきた流れを、これから始める方向けに教材へまとめています。
参考にした公的情報
- 経済産業省 特許庁「商標権侵害への救済手続」
- 経済産業省 特許庁「被害に遭ったら-権利侵害とは」


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