出張買取を始めたばかりの頃、僕が一番怖かったのは「知らない商品が目の前に出てくること」でした。
せどりなら、自分が分かる商品だけ仕入れることができます。でも出張買取は、お客様の家に行くまで何が出てくるか分かりません。
だから査定で重要なのは、商品知識を全部覚えることではなく「分からない商品でも答えまでたどり着ける型」を持つことです。
トミーです。
この記事は、出張買取を始めたばかりの方、これから開業したい方へ向けて書いています。
僕が始めた頃は、現場でどう査定するのかをここまで細かく説明している情報がほとんどありませんでした。
そのため、実際にお客様の家へ行って失敗しながら覚えました。
今回はその経験をもとに、査定する前の電話対応から、型番検索、相場確認、買取金額の決め方、商品名すら分からない時の調べ方までまとめます。
査定は「相場を検索して何%で買うか」を決める作業ではありません。販売価格から送料・販売手数料・作業・故障リスク・必要利益まで引いて、いくらまでなら買えるのかを逆算する仕事です。
- 査定はお客様の家に着く前から始まっている
- 電話で最低限聞いておく6項目
- 査定中に一番避けたいのは「安い査定」ではない
- 出張買取の査定は6STEPで考える
- 買取価格は「売値の何%」だけで決めない
- 家電は初心者が査定を覚えやすい
- 型番で実際の販売相場を確認する
- 家電は「7年」で機械的に切らない
- 商品ジャンルごとに見る場所が違う
- 大型家電は販売価格より搬出条件を見る
- 周辺業者の査定基準も調べる
- 商品名が分からない時はGoogleレンズを使う
- 商品名が分からない時に僕が探す順番
- 初心者ほど「分からない」と言える方がいい
- 査定で利益を残す人は「買わない判断」もできる
- まとめ|査定力は検索力と販売力で決まる
- 査定・電話対応・集客・販売まで一つの流れで学ぶ
査定はお客様の家に着く前から始まっている
初心者の頃の僕が最初にやらかしたのが、電話でほとんど情報を聞かずに現場へ向かったことです。
電話が来ると嬉しいので、
「とりあえず見に行かせてください!」
となりがちです。
僕もやりました。
でも、ここで聞き取りが曖昧だと現場でかなり困ります。
お客様が求めているものは「高価買取」とは限らない
買取依頼と聞くと、初心者は「一円でも高く買えば喜ばれる」と考えます。
実際は違います。
- 金額は安くてもいいから大量の商品を片付けてほしい
- 3日後に引っ越すので、それまでに部屋を空にしたい
- 売るか迷っているので、まず金額だけ知りたい
- 重くて自分では運べないので取りに来てほしい
- 遺品整理中なので、何が売れるのか見てほしい
つまり、査定金額だけを見ているとお客様の本当の目的を外すことがあります。
初心者は「商品」を査定します。でも経験を積むほど、僕は最初に「依頼」を査定するようになりました。この人は価格を求めているのか、片付けを求めているのか、時間を求めているのか。ここを間違えると、高い査定を出しても満足してもらえません。
電話で最低限聞いておく6項目
僕なら、現場へ向かう前に最低限ここまで確認します。
- 何に困っているのか
- 何を売りたいのか
- 商品は何点くらいあるのか
- メーカー・型番・年式が分かるか
- いつまでに対応してほしいのか
- 買取だけなのか、片付けまで求めているのか
可能であれば写真を送ってもらうのも有効です。
商品が事前に分かれば、開業直後でも現場へ行く前に予習できます。
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これだけで現場での焦りはかなり減ります。
査定中に一番避けたいのは「安い査定」ではない
査定で一番怖いのは、安い金額を提示することだと思われがちです。
僕は少し違うと思っています。
理由が分からない査定をすることの方が危険です。
例えば1万円で売れる商品を3,000円で買い取りたいとします。
お客様からすると、
「1万円で売れるなら8,000円くらいで買ってくれるんじゃないの?」
と思うかもしれません。
そこで、
- 販売時に手数料がかかる
- 送料がかかる
- 清掃や動作確認が必要
- 売れるまで在庫を持つ
- 返品や故障のリスクがある
こういった理由を説明できれば、単純に「安く買いたい業者」とは見え方が変わります。
電話査定で高く言いすぎない
電話で高い金額を伝えて訪問し、現場で大幅に金額を下げる。
僕はこの方法をおすすめしません。
電話で概算を伝えるなら、
「状態が良ければ○円前後ですが、年式や傷、付属品によって○円程度まで変わる可能性があります」
くらいの幅を事前に説明します。
現場で初めて条件を出すより、お互いの時間を無駄にしにくくなります。
出張買取の査定は6STEPで考える
査定方法をかなり単純化すると、僕はこの順番で考えます。
商品を特定する
メーカー、商品名、型番、JANコード、ブランド名などから何の商品かを特定します。
年式・状態・付属品を確認する
同じ型番でも状態によって販売価格は変わるため、傷、故障、付属品などを確認します。
実際に売れた相場を調べる
現在の出品価格ではなく、できるだけ実際の成約・落札相場を確認します。
売り先を決める
フリマ、オークション、業者卸し、古物市場など、どこで売るかを先に考えます。
販売経費とリスクを引く
販売手数料、送料、清掃、搬出、故障・返品リスクなどを計算します。
必要利益を残して査定額を決める
最後に必要な利益を確保し、いくらまでなら買えるかを逆算します。
買取価格は「売値の何%」だけで決めない
元の記事では、商品ごとに、
「売値の50%」
「売値の10分の1」
といった固定率を掲載していました。
開業当初の簡易的な目安としては分かりやすいです。
ただ、今なら固定率だけで査定することは勧めません。
−
販売経費
−
リスク・作業
= 買取上限+利益の原資
例えば同じ1万円で売れる商品でも、
大型・送料高い・壊れやすい
1万円で売れても搬出、人件費、送料、返品リスクが大きければ高く買えません。
小型・すぐ売れる・送料安い
同じ1万円の商品でも経費とリスクが小さければ、より高い査定を出せます。
初心者は「いくらで売れるか」を調べます。僕なら、その次に「どう売るか」を考えます。販売先が違えば、同じ商品でも出せる査定金額は変わります。高く売れる販売先を持っている業者ほど、お客様にも高い査定を提示できます。
家電は初心者が査定を覚えやすい
出張買取を始めたい人から、
「最初は何の商品から覚えればいいですか?」
と聞かれたら、僕は今でも家電は分かりやすいジャンルの1つだと思っています。
理由は型番があるからです。
冷蔵庫の型番
冷蔵庫では、ドアを開けた内側などに型番や製造情報が記載されていることがあります。
洗濯機の型番
洗濯機も本体外側などに型番が記載されています。
電子レンジの型番
型番が分かれば、検索精度が一気に上がります。
型番で実際の販売相場を確認する
僕が昔から相場検索で使っていたサービスの1つがオークファンです。
例えば、
TOSHIBA 32RX1
というテレビなら、そのままメーカー名+型番で検索します。
似た商品ではなく、同一型番を探します。
オークファンは現在も過去の落札相場データを提供しています。
昔の記事では月額998円と書いていましたが、現在のプレミアム料金は変更されていますので、利用前に現在の料金を確認してください。
フリマで5万円で出品されていても、その価格で売れるとは限りません。査定で見るべきなのは「いくらで出ているか」より「いくらで実際に売れたか」です。
家電は「7年」で機械的に切らない
元記事では、
「製造から7年以上なら値段を付けない」
というルールを書いていました。
これは当時、僕の周辺業者の査定基準を参考に作ったものです。
ただし、現在の記事として「家電は7年で価値がなくなる」と覚えるのはおすすめしません。
家電は、
- メーカー
- 型番
- 製造年
- 状態
- 需要
- 販売先
- 搬出・送料
を見て判断します。
古くても値段が付くオーディオ、レトロ家電、人気型番などもあります。
反対に新しくても需要が弱ければ高く買えません。
年式は「査定額を決める答え」ではなく、判断材料の1つです。僕なら7年という数字だけで商品を捨てず、型番を検索して実際に中古市場で売れているかを確認します。古い=売れないと決めつけると、利益商品を普通に捨てることになります。
商品ジャンルごとに見る場所が違う
固定の買取率を暗記するより、ジャンルごとのリスクを理解した方が応用できます。
日々変わる地金相場、純度、重量、売却先の手数料を確認して査定します。
型番、年式、動作、状態、搬出費、送料、売れる速度まで見ます。
換金率が高い一方で利幅は薄くなりやすいため、交通費や他商品の有無まで考えます。
故障品でも部品取り、修理需要、レトロ需要があるため、型番と売却履歴を確認します。
大型家電は販売価格より搬出条件を見る
冷蔵庫や洗濯機は、売値だけで査定すると失敗しやすい商品です。
例えば同じ冷蔵庫でも、
- 1階からそのまま搬出できる
- エレベーターなしの3階
- スタッフ2人が必要
- 階段が狭く養生が必要
- 自社で販売できる
- 提携業者へそのまま流せる
全部同じ査定額にはなりません。
大型商品を自分で扱えないなら、最初から得意なリサイクルショップなどと提携しておく方法もあります。
自分で全部やる必要はありません。
周辺業者の査定基準も調べる
出張買取はローカルビジネスです。
全国で一律の買取価格を作ればいいわけではありません。
自分の商圏で、他社がどれくらいの価格を出しているのかを知ることも必要です。
周辺店舗を調査する
実際にリサイクルショップの査定を利用して、相場感を見る方法もあります。
ただし、調査目的だけで何度も査定依頼を繰り返して相手の時間を使うやり方はおすすめしません。
僕自身、業者と会話する中で自分が同業だと伝え、そこから業務提携につながったこともあります。
古物市場で同業者と話す
古物市場にはリサイクルショップ経営者や買取業者が集まります。
そこで話をしていると、ネットだけでは分からない情報が出てきます。
「このメーカーは最近弱い」
「この商品ならこの業者へ流した方が高い」
「この年式までは持っていく」
こういう現場情報です。
査定力を上げるというと検索速度ばかり考えますが、本当に強いのは「売り先を何個持っているか」です。同じ商品でもA社なら1万円、B社なら1万5,000円で買うことがあります。売却先を増やすことは、そのまま査定力を上げることにもつながります。
商品名が分からない時はGoogleレンズを使う
出張買取を続けていると、型番どころか「そもそもこれは何?」という商品が必ず出てきます。
例えばこちらです。
こういう時に使えるのがGoogleレンズです。
現在もGoogleアプリなどから、写真を撮影・アップロードして類似商品や関連情報を検索できます。
この時は画像から、ガガミラノのマヌアーレという商品候補までたどり着けました。
そこから、
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→
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という流れで調べます。
見た目がほぼ同じ別モデルもあります。レンズは商品を特定するための「候補探し」として使い、ロゴ、型番、文字盤、裏面刻印、サイズなどを追加確認してください。
商品名が分からない時に僕が探す順番
Googleレンズだけに頼る必要もありません。
- メーカーやブランドロゴを探す
- 型番・品番・JANコードを探す
- 裏面・底面・タグ・ラベルを見る
- Googleレンズで類似商品を探す
- 特徴的な文字を加えて検索する
- 同一商品だと確認してから相場を調べる
この順番を持っておけば、知らない商品が出ても以前ほど怖くありません。
初心者ほど「分からない」と言える方がいい
ここはかなり重要です。
開業したばかりだと、お客様の前で、
「分かりません」
と言うのが怖いです。
知識がない業者だと思われそうだからです。
その結果、よく分からないまま適当な査定額を出してしまう。
僕は、こちらの方が危険だと思っています。
分からないのに金額を作る
安すぎれば信用を失い、高すぎれば自分が赤字になります。
確認する時間をもらう
「正確な金額を出したいので少し調べさせてください」と伝えて検索します。
分からない商品を正確に調べようとしている方が、お客様にも誠実です。
査定で利益を残す人は「買わない判断」もできる
査定方法を覚えると、何でも買いたくなります。
でも、
- 販売相場が読めない
- 故障リスクが高い
- 送料が利益を超える
- 長期間売れていない
- 真贋判断ができない
こういう商品を無理に買う必要はありません。
査定力とは「いくらで買うか」を決める能力だけではなく「これは買わない」と決める能力でもあります。
まとめ|査定力は検索力と販売力で決まる
- 査定は電話での事前ヒアリングから始まっている
- お客様が何に困っているかを最初に確認する
- 商品名・型番・年式・状態・付属品を確認する
- 出品価格ではなく実際に売れた相場を見る
- 固定の買取率だけで査定しない
- 売値から送料・手数料・作業・リスク・利益を逆算する
- 家電は年式だけで機械的に判断しない
- Googleレンズは商品候補を探す道具として使う
- 分からない商品は無理に金額を出さない
- 売却先を増やすほど査定の選択肢も増える
出張買取を始めた頃の僕も、知らない商品が出てくるたびに焦っていました。
でも今振り返ると、全部の商品を覚える必要なんてありませんでした。
必要だったのは、
「分からない商品が出ても、何を確認し、どこで調べ、いくらまでなら買えるかを判断する順番」
です。
この型を覚えると、新しいジャンルの商品が出ても対応できるようになります。
査定・電話対応・集客・販売まで一つの流れで学ぶ
出張買取では査定だけ覚えても仕事にはなりません。電話対応、訪問、査定、買取価格、販売先、集客まで、僕が実際に失敗しながら身につけた内容を教材にまとめています。













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